シチリアと聞くと、やはりイタリア系マフィア・コルレオーネ一族の繁栄と衰退を描いた名作『ゴッド・ファーザー』シリーズを一番に思い浮かべる方も多いはず。
実際に映画の撮影はシチリアでも行われました。
ロケ地としてまっさきに思い浮かぶのは、パレルモのマッシモ劇場かもしれません。
しかし実際は、このマッシモ劇場を除けば、他はタオルミーナ近郊で撮影されたシーンばかりです。
ということでこの記事では、タオルミーナ近郊にあるゴッド・ファーザーの主なロケ地をご紹介します!
この記事を読めば、
- タオルミーナ近郊のゴッド・ファーザー主要ロケ地が分かる!
- ロケ地へのおすすめの行き方が分かる!
ようになっています。
ロケ地1:サヴォカ(Savoca)
サヴォカ(Savoca)は、タオルミーナから北へ車で約30分の山間(標高300mほど)にある小さな町です。
バスで行けないことはないですが、残念ながらタオルミーナからの直通バスはなく、かなりローカルなバスに乗り換えなくてはならないので、時間の節約の意味でもタクシーやレンタカーがおすすめです。
バール・ヴィテッリ(Bar Vitelli)
バール・ヴィテッリ(Bar Vitelli)はPARTⅠに登場する、アポロニアの父が経営しているバールです。現在も現役のバールで、ゴッドファーザーファンの聖地と言っても過言ではありません。サヴォカの中心の広場に面しているのですぐに見つかります。
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しかもその話題性だけでなく、ちゃんと美味しいのがこのバールのいいところ。美味しいグラニータ(シチリアの夏のお菓子)を作る、と地元でも評判です。
参考「グラニータって何?」という方はこちらをチェック!
店内には、撮影当時の写真や新聞記事などが残されていますので、お茶を飲みながらゆっくり見学されてみてはいかがでしょうか。
聖ニコロ教会
マイケルとアポロニアが結婚式を行った教会です。内部は出てきていませんが、教会とその前の道を歩く人々の姿が登場します。
【位置情報】
ロケ地2:フォルツァ・ダグロ(Forza d’Agro)
フォルツァ・ダグロ(Forza d’Agro)は、ちょうどサヴォカとタオルミーナの真ん中に位置し、標高400mほどの山のてっぺんにある町です。タオルミーナのバスターミナルから、Interbus社のバスで行くことが出来ます。
ホームページ:https://www.interbus.it/
サンティッシマ・アヌンツィアータ・マドレ教会
PARTⅠで、ヴィトーが荷馬車の中に隠れて追っ手から逃れるシーンをはじめ、Ⅱ・Ⅲでも登場する大活躍の教会です。
サンティッシマ・トリニタ教会
ドゥラッツェスコ門をくぐると広場があり、サンティッシマ・トリニタ教会が目に入ります。この広場ではPARTⅢでマイケルとケイが人形劇を見るシーンなどが撮影されています。
ヴィトーの生家
PARTⅢでは、マイケルがケイをドン・ヴィトーの生家へと案内します。扉には、そのシーンのタイルが貼り付けられています。
ここだけは少し見つけ辛いので、町の人に聞くか、知っている人と一緒に行くのが時間の節約になります。
マイケルとケイが駐車していた坂道
同じくPARTⅢで、マイケルとケイが車を停めていた坂道のシーンも、フォルツァ・ダグロにあります。神父さんが自転車で横を通り過ぎたシーンです。
おすすめレストラン
フォルツァ・ダグロは、レストランでも有名です。
何で有名かというと、その量とコスパ!
本っっっ当に量が多く、アンティパスト(前菜)さえ全て食べきれるか分からないほど出てきます。その日の食事はこちらのレストランだけにするつもりで行きましょう。次の日の朝ごはんも抜くことになるかもしれません。
「たらふく」程度の表現では全然足りません
レストランはいくつかありますが、中には『ゴッド・ファーザー』のイタリア語タイトルである“il Padrino(イル・パドリーノ)”という名前の魚介レストランがあります。名前だけでなく、お料理もとっても美味しいです!
標高約400mからイオニア海を見渡せるレストランで、地元の人にも人気。ゴッド・ファーザーツアーの昼食にはぴったりかもしれません。
参考Ristorante il padrino公式ホームページはこちらから(伊語)
【位置情報】
ロケ地3:タオルミーナ・ジャルディーニ駅(Stazione di Taormina-Giardini)
タオルミーナの中心と、隣のジャルディーニナクソスという町の間に位置する鉄道駅です。PARTⅢで、マイケルが電車で到着したケイを迎えるシーンの撮影が行われました。
作品中では、駅名はタオルミーナ・ジャルディーニ駅ではなく、バゲリーア駅となっています。バゲリーアはパレルモの東にある町の名前です。気になる方は是非作品をチェックしてみてくださいね。
【位置情報】
ロケ地4:モッタ・カマストラ(Motta Camastra)
PARTⅠにてマイケルが身を隠すためにシチリアに来た際、「あれがコルレオーネ村だ!」と案内人が指さしたのが、このモッタ・カマストラ(Motta Camastra)という町です。
コルレオーネ(Corleone)という名前の町はパレルモの近くに実際に存在しますが、撮影は行われていません。
タオルミーナから内陸に30分ほどのドライブです。モッタ・カマストラの町中にはロケ地はなく、登場したのは町の全景のみということもあり、レンタカーや専用車を手配して好みの場所でストップするのがよいでしょう。
【位置情報】
ロケ地5:スキアーヴィ城(Castello degli schiavi)
タオルミーナの南側、フィウメフレッド(Fiumefreddo)という町にあるスキアーヴィ城(Castello degli schiavi)は、ゴッド・ファーザーファンのもう1つの聖地と言えるでしょう。
こちらでは、アポロニアが乗った車の爆破シーンや、マイケルが最期を迎えるシーンなど、数々の重要シーンが撮影されました。
ただ、城といってもお屋敷のような感じで、個人の所有です。ですので観光スポットとはいえ予約は必須。希望の日程で訪問できない可能性もあります。
どうしても行きたい!という方は、事前に確認してから旅程を組みましょう。その確認というのも、旅行会社を通してや現地の人に確認してもらうのが一番だと思います。
また、その時に往復のタクシーの手配もついでにお願いしてしまいましょう!スキアーヴィ城までバス・電車&徒歩で行けなくはないですが、町の中心からも離れているためかなり歩くことになります。
ちなみに、案内人のフランコさんはとってもフレンドリーで気さくな方。1つ1つ丁寧に説明してくださいますし、それを楽しんでいらっしゃるのが分かります。きっと楽しく興味深いツアーになることでしょう。
【位置情報】
おすすめツアー
「専用車やタクシーは予算的にちょっと…!」という方には、タオルミーナを拠点にしているCityBySeeという周遊バスがおすすめです。
ゴッド・ファーザーのロケ地関連では、サヴォカとフォルツァ・ダグロを通るルートと、タオルミーナ・ジャルディーニ駅を通るルートがあります。
その他にも、タオルミーナ周辺の観光スポットを巡ることができますので便利です。ネットで購入しなくても、現地オフィスやタオルミーナのバスターミナルで購入可能です。
ただ、基本的に夏季のハイシーズンのみの営業ですのでご注意ください。
「多少のお金はかかっても全部(あるいは一部)効率よく巡りたい!」という方は、最初から専用車を手配しておくのがよいでしょう。
まとめ:『ゴッド・ファーザー』のロケ地を巡る!【※ネタバレ注意】
この記事では、タオルミーナ周辺の『ゴッド・ファーザー』のロケ地をご紹介してきました。いかがだったでしょうか。
タクシーや専用車を手配すれば、1日で周り切ることができますし、お目当てのスポットがあれば、半日使ってそこだけ訪れるのもいいですね。
こういうマフィア関係のお話をしていると、「治安って大丈夫なの?」と心配になる方もいらっしゃいますが、その場合はぜひこちらをお読みください。
私自身も芸術作品として『ゴッド・ファーザー』シリーズは好きですが、シチリア=治安が悪いと思われて旅行先として検討されないのは本当に残念だと思っています。
今この瞬間にも、約500万人がこのシチリアで美味しいものを食べて生活しています。
『ゴッド・ファーザー』ファンだ、『ゴッド・ファーザー』が気になっている!という方は、安心してシチリア旅行あるいはゴッド・ファーザーツアーをご検討くださいね!