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シチリアが舞台の小説&ドラマ『モンタルバーノ警部』徹底解剖!

『モンタルバーノ警部』とは?ロケ地巡り

シチリア好きの皆さま、突然ですが『モンタルバーノ警部』シリーズをご存知でしょうか。

シチリア人だったら知らない人はいない、シチリア生まれの大人気シリーズ小説&ドラマで、今ではロケ地ツアーなども催行されているほど。

もし「シチリア検定」なんてあったら、必ず出題されるだろうと思います(笑)。

小説がいくつもの言語に翻訳されているだけでなく、ドラマもイタリアのみならず、その他の欧米地域でも放映され、大変な人気を博しています。

リモーネ氏
リモーネ氏

スウェーデン国王カール・グスタフ16世も、この『モンタルバーノ警部』シリーズの大ファンでいらっしゃるとか!

このページでは、そんな『モンタルバーノ警部』とその魅力についてご紹介します。ぜひシチリア度をUPさせ、シチリア旅行計画にもお役立てください。

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作者アンドレア・カミッレリ

出典:Wikipedia

まず紹介せねばならないのは、作者のアンドレア・カミッレリ(Andrea Camilleri)です。

シチリア州アグリジェント県、ポルト・エンペードクレ(Porto Empedocle)という海沿いの町に生まれます。

カミッレリは、若いころからローマのRai(イタリアのNHKのようなもの)で働き、数々の演出や脚本を手掛けました。演出家・脚本家だけでなく、大学講師(監督や俳優になりたい人のための講座)の顔ももち、作家として世に小説を送り出したのはむしろ後の方です。

今でこそ、『モンタルバーノ警部』シリーズはカミッレリの代表作のように扱われていますが、その他にもたくさんのシチリアに関する作品やシチリアを舞台にした作品を残しています。

晩年は視力を失いますが、カミッレリが物語を語り、それをアシスタントが文字化することで、最期まで仕事に専念。それは、カミッレリが有能なcantastorie(語り部)であったことが大きいと言います。

2019年7月17日に93歳でこの世を去りましたが、その時はシチリア中が大きな悲しみに包まれました。

『モンタルバーノ警部』シリーズのはじまり

『モンタルバーノ警部』の一作目と言えるのが、1994年の“La forma dell’acqua”です。この作品自体は爆発的な人気…とまではいきませんせしたが、「それぞれのキャラをはっきりさせたい」というカミッレリの意思で、二作目の“Cane di terracotta”が書かれます。

その後カミッレリ自身は、

「もうこの二作で満足」
「もっと社会に対してメッセージ性のあるものを書きたい」

と思っていたそうですが、長年付き合いがある出版社Sellerioの社長からの依頼(指示?)で、『モンタルバーノ警部』シリーズはどんどん続いていくことになります。

『モンタルバーノ警部』人気の秘密

このシリーズが大人気となった理由の1つが、「シチリア方言を交えて書かれていること」です。

たくさんの方言を持つイタリア語ですが、とくにシチリア方言はイタリア語とかなりかけ離れており、本土のイタリア人でも理解に苦しむほど。また、シチリア島内でも地域によって微妙に異なります。

Saeko
Saeko

大阪弁、京都弁、神戸弁のような感じでしょうか?

シチリア人はシチリアのことが大好きで、それはカミッレリも例外ではありません。シチリア方言を用いながら、シチリアを舞台に、シチリア的要素を散りばめながら書かれた作品は、シチリア人から今も昔も変わらず愛されています。

ドラマ『モンタルバーノ警部』のロケ地

『モンタルバーノ警部』シリーズは、架空の町であるヴィガータ(Vigata)モンテルーザ(Montelusa)が舞台とされていますが、ヴィガータはカミッレリの故郷ポルト・エンペードクレに、モンテルーザはアグリジェントに似ていると言われています。

ただ、ドラマの撮影は、主にシチリア南東部にあるラグーサ(Ragusa)Modica(モディカ)シクリ(Scicli)という街とその周辺で行われています。これらは、2002年に『ヴァ―ル・ディ・ノート後期バロック様式の街々』として世界遺産に登録された8つの街のうちの3つで、バロック様式の街並みが残る美しいところです。

後ろに見えるのはラグーサの旧市街

シクリには、主人公のモンタルバーノ警部が勤める警察署があり、警察署を含むロケ地ツアーも開催されています。

また、ラグーサから車で40分ほど南下したところに、プンタセッカ(Punta secca)という小さな港町がありますが、こちらにはモンタルバーノ警部の家や、モンタルバーノ警部行きつけのレストランがあります。

『モンタルバーノ警部』にみるシチリア料理

モンタルバーノ警部は一人で食事をするのを好み、誰かが一緒にいるときでも食事中は無言で。会話は食事の後と決めています(実際はあまりうまくいきませんが!)。そんなモンタルバーノ警部ですから、登場するシチリア料理も細かく描写されています。

アランチーノ氏
アランチーノ氏

孤独のグルメですね

また、モンタルバーノ警部のお手伝いさんがとってもお料理上手で、通常レストランではお目にかかれないようなシチリアの家庭料理が出てくるのも面白いところ。冷蔵庫をあけたとき、オーブンをあけたとき、モンタルバーノ警部が目にする美味しそうなアデリーナの家庭料理は、シチリアを知る上でも重要なポイントです。

日本語で読む『モンタルバーノ警部』

『モンタルバーノ警部』シリーズは、ハルキ文庫より2冊だけ日本語版が出ています。

正直なところ、一部食べ物の名前の訳で「?」と思うところはありましたが、シチリア方言が交じる原文から翻訳されたとのことで驚嘆しました!

Saeko
Saeko

すごすぎる…

残念ながらドラマは日本語訳付きのものはなさそうです。今後に期待ですね。

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