シチリアの古代ギリシャ遺跡といえば、やはりアグリジェントやシラクーサが有名どころ。どちらもユネスコ世界遺産に登録されています。
しかし!
シチリアにある古代ギリシャ遺跡はそれだけではありません。
この記事では、シチリア西部トラーパニから半日あれば行ける、古代ギリシャ遺跡をご紹介します。
この記事内でアクセスや周り方、注意点もすべてご案内します!
- 遺跡巡りが大好き!
- 絶景マニアです!
- シチリア西部(パレルモ、トラーパニ)しか周らないからアグリジェントやシラクーサに行く時間がない!
という方にオススメです!
古代都市セジェスタをさくっと解説
今回ご紹介したい古代ギリシャ遺跡が残っているのは、シチリア西部トラーパニ県にあるセジェスタ(Segesta)。
イタリア語では”ge”は「ゲ」でなく「ジェ」になりますので、”セジェスタ”です
伝説ではトロイア戦争から逃れてきたエリミ人によって建設されたとのこと。
このセジェスタという町が具体的にいつ頃できたかは定かではないようですが、紀元前9世紀頃にはすでにあったという記録がある(←Wikipedia大先生情報)そうです。
また、その他にもシチリア南西部にある別の古代都市セリヌンテと、紀元前6世紀頃から争っていたという記録も残っています。
セジェスタにはかなり保存状態のよい古代遺跡が残っており、特にドーリア式神殿と劇場、そして劇場から見える絶景が見どころです。
セジェスタへの行き方
レンタカーを利用されない皆さまは、セジェスタへはトラーパニからバスが便利です。
バスはTarantola e Cuffaroというバス会社が運営しています。
ホームページは残念ながらイタリア語のみですが、往復(Andata e ritorno)を選んだ場合、往路の時間に応じて復路の便を表示してくれるので分かりやすいです。
また、こちらからトラーパニ=セジェスタ間の時刻表(pdf)がご覧いただけます。
私が利用した時点(2022年2月)のものと同じだったので、今後大きく変わることはないと思いますが、事前にご確認ください。
さて、
バス乗り場はこの看板が目印。トラーパニ中央駅からバスターミナルに向かった場合、裏側にあります。
バスのチケットは運転手さんから直接買います。
“Segesta, andata e ritorno, per favore”
(セジェスタ、アンダータ エ リトルノ、ペル ファボーレ)
「セジェスタ、往復お願いします」
で通じます。
現金のみですので、出来るだけお釣りがないようにうまいこと小銭もつくっておきましょう。
ちなみに復路もきっと同じ運転手さんですので、しっかり笑顔で挨拶して顔を覚えてもらいましょう!
セジェスタまで約40~50分、楽しい旅になります。
セジェスタの歩き方
大自然の中にポツンとある古代遺跡ですので、バスはセジェスタ考古学公園のすぐそばに停まります(帰りも同じところから乗車です!)。
着いてからの流れを解説します。
チケットについて
着いたらまずチケットオフィスへ行きましょう。
入場料は6ユーロ、オプションで劇場までのシャトルバスチケット(2ユーロ)が購入可能です。
というのも、セジェスタの神殿があるのは標高約300m、そして劇場があるのが標高約400mのところ。標高100m上がらなければなりません。
足腰に自信のある方や時間に余裕のある方、景色を楽しみたい方は徒歩でも行けなくはないですが、そうでなければシャトルバスをおすすめします。
実際にシャトルバスを利用してみて、2ユーロだったら払う価値はあるなと思いました
セジェスタ考古学公園の周り方
シャトルバスを利用して劇場へ行く方は、とりあえずチケットオフィスの人にシャトルバスの時間を確認しておきましょう。英語OKです。
神殿へはチケットオフィスから徒歩5分程度ですので、融通が利きます。
セジェスタの劇場
筆者はまずシャトルバスで劇場へ行ったので劇場から。チケットオフィスの裏にシャトルバスが停まっていました。
チケットと一緒に渡されるシャトルバス2€分のレシートを運転手さんに提示し乗車します。
標高400mのところまで到着すると、「30分後に戻ってきてね」と運転手さんに言われました。
早速、目指すは劇場。
こちら↓が劇場の写真です。奥に海が見えているのが分かるでしょうか。
客席は海が見えるように造られるそうで、有名なシラクーサやタオルミーナの劇場も同様ですね・こちらの劇場でも、夏季はコンサートや演劇が上演されるそうです。
小高い山の上に造られたからか、他の劇場と比べ、客席の段差が少し急であったように思います。足元にはくれぐれもご注意ください。
劇場の周りにはその他の遺跡もあるので、30分でギリギリという印象でした。
私は諸事情により足が痛かったので戻るときもバスに乗りましたが、もっとじっくり劇場を見たい方は復路だけ歩くのもおすすめ。
劇場だけでなく、坂の途中から見える神殿も素晴らしいです。わたしも、次回はゆっくり徒歩で降りてみたいです。
セジェスタの神殿
チケットオフィスから徒歩5分ぐらいのところにあるのが、かなり保存状態のよいドーリア式神殿です。
どうですか!もうほぼ当時のまま、と言っていいぐらいの保存状態の良さですよね。青い空にもよく映えます。
下の写真は、神殿の後方からの景色です。壮大なシチリアの大自然が眺められます。
ちなみに、この記事のサムネイルにしている写真が私は一番セジェスタっぽくて好きです(笑)
その他
セジェスタにはお土産屋さん兼バール、バールの外にお手洗いもあります。
料金は…観光地価格でしたが(笑)
エスプレッソコーヒーが1.20€なので想定の範囲内といったところです。(町で飲むと1€が平均)
セジェスタへ行くときの注意点
前述のように、セジェスタは標高300~400mのところにあり、とくに冬~春は強風が吹きます。お天気情報をしっかり見て防寒対策しましょう。
一方、夏の暑い日は日焼け対策が必須です。シチリアの太陽はものすごく強く、すぐ焼けます!
半日で行く場合のスケジュール(例)
参考までに、筆者が半日でセジェスタ往復したときのスケジュールを記します。
~ 2時間セジェスタ考古学公園を見学 ~
【復路】13:10 セジェスタ発のバス → 13:50 トラーパニ着
セジェスタは、2時間あれば十分余裕をもって見て周ることが可能ですが、その場合、劇場まではシャトルバスの利用をおすすめします。
まとめ:【セジェスタ】トラーパニから半日で行ける古代ギリシャ遺跡
セジェスタの歩き方、いかがだったでしょうか。半日で古代ギリシャへタイムスリップしたような気分を味わえるのでおすすめです。
- 遺跡が大好きというあなたに!
- トラーパニからだと半日あれば楽しめる
- 時間短縮のために劇場シャトルバスは利用価値あり
トラーパニは美しい海と街並み、クスクスなどの伝統料理、ワイン…と見どころたくさん。そこに古代ギリシャ時代のロマンも追加してみてはいかがでしょうか。
施設情報
Parco Archeologico di Segesta/セジェスタ考古学公園
- 住所:Contrada Barbaro, SR 22, 91013 Calatafimi TP
- ウェブサイト:https://www.parcodisegesta.com/home.html