どこに旅行するにしても、やはりベストシーズンに訪れたいものですよね。
シチリアは、青い海!青い空!ビーチ!というリゾートなイメージが強いかと思いますが、1年を通して見どころがたくさんあります。
そのイメージはあながち間違いではないですが
そのため、どの時期がベストかは「旅の目的や好みによって異なる」と言わざるを得ません。
ということでこのページでは、季節ごとにメリットとデメリットをご紹介し、その上でシチリア在住の筆者のおすすめをお伝えしたいと思います!
シチリア旅行計画の参考になれば幸いです。
季節ごとのメリット・デメリット
春(3~5月)
暑すぎず寒すぎず、とても過ごしやすい季節です。まだ観光客が本格的に増える前ですので、観光スポットは比較的落ち着いて巡ることができます。
冬の間休業していたお店も徐々に開いてきますので、ショッピングも楽しめるでしょう。ただ、3月はまだ閉めているお店やホテルもありますので、何か特別に行きたいところがある場合は事前に確認してから行くことをおすすめします。
気温は安定して過ごしやすいのですが、3月は天気がころころ変わり、さっきまで晴れていたのに雨が!ということもあり得ます。雨具は必ず持つようにしましょう。
“Marzo pazzo”(狂気の3月)という言葉もあるほど!
ミモザやアーモンドの花、藤の花なども綺麗に咲きます。エトナ山の雪解けは例年5月ごろ。雪がかかった美しいエトナ山もまだ見られる時期です。
・観光客が比較的少ない
・暑すぎず寒すぎず過ごしやすい季節
・天気がころころ変わる
・3月初旬だと開いていないお店もある
夏(6~8月)
これぞシチリア!と感じさせるような季節です。シチリア人は夏が大好きで、街は活気に溢れ、みんなとっても楽しそうで、その雰囲気だけでウキウキしてきます。
観光地は朝早くから夜遅くまでさまざまなお店が営業しており、1日中楽しめる季節。海沿いの町のLido(イタリアの海の家)へ行き、ビーチでゆっくり過ごすのも◎
日差しが驚くほど強く、日焼け止めや帽子などは必須アイテムですが、この暑い夏に食べるジェラートやグラニータ(シチリアの夏の定番スイーツ)は最高です。
シラクーサの劇場では、初夏には喜劇・悲劇が上演されます。また、タオルミーナのギリシャ劇場でも、夏の間はステージとして利用され、さまざまなアーティストがコンサートをしたり、オペラが上演されたりします。
その分、ホテルの値段があがったり、どこも混んでいたりするので、早め早めの計画が大切です。
・街中がとても陽気な雰囲気
・朝から晩まで1日中楽しめる
・観光地や公共交通機関はだいたい混んでいる
・ホテル代が高い
秋(9~11月)
夏が終わりに近づき、夏好きのシチリア人にとっては少し寂しさを感じる季節…海の家が取り壊され始め、「今年も夏が終わった…」という雰囲気です。
しかし!9月から、シチリア各地でSagra(サグラ)とよばれる収穫祭が始まります。
ポルチーニ茸の収穫祭、栗の収穫祭、などなど毎週のようにどこかで開かれています。ブロンテのピスタチオ祭りは有名ですね。グルメな方には、秋のシチリアは本当におすすめです。
9月上旬は残暑が厳しい場合もありますが、暑くもなく寒くもなく、基本的にとても過ごしやすい気候です。ただ、雨がよく降るので雨具は必須です。
11月ごろはちょっとした閑散期なのでホテルが安くなるのもポイントです。ただ、中には10月末までで閉めてしまうホテルも…。あわせてバスの本数も減り始めるので、注意が必要です。
・シチリアの秋の味覚を堪能できる
・11月頃は閑散期なのでホテルが安くなる
・雨がよく降る
・バスの本数が減る、閉まるお店もあるので事前の確認が必要
冬(12~2月)
シチリアは温暖なイメージがありますが、冬は結構寒いです。エトナ山近くの標高が高い町では雪も積もります。
また、家は暑い夏を乗り切るための構造になっているため、冬の暖房設備はあまり整っていないところが多いです(ある程度のレベル以上のホテルは大丈夫でしょう)。コートは言うまでもなく、ヒートテックやニット帽、手袋などもあるとよいです。
閑散期ですが、クリスマス時期には人が増えます。多くの街がクリスマス仕様になり、とてもウキウキします。イタリアのクリスマスシーズンは1月6日まで。それ以降、シチリアへの観光客はどっと減るため、観光地では春まで休業するお店が多いです。また、シチリア島内を移動するバスの本数が更に減ります。
その分、博物館や劇場、大聖堂といった観光スポットはゆっくり落ち着いてみることができます。ゆっくり観光したい!という方におすすめの季節です。ただし、休業や営業時間の短縮の場合があるので注意です。
・人が少ないのでゆっくり落ち着いて観光できる
・ホテルが安い
・営業していないホテル、飲食店が多く(クリスマス&年末年始を除く)、教会や博物館などは営業時間を短縮するか閉めるところもある
・バスの本数が極端に減る
筆者が選ぶおすすめ&おすすめしない時期
私は関西人で大阪市内でも働いていましたが、人混みも満員電車&バスもできれば避けたい派。でも教会も博物館・美術館も可能な限り周りたいし、絶品グルメも見逃せないです。
ということで、
- 人が比較的少ない
- ホテル・飲食店・博物館などが開いている
という2つの観点から筆者のおすすめ時期をご紹介します。
おすすめ時期3選!
- 4月下旬~5月頃(6月初旬)
暖かく、雨は少なく、ホテルやお店も間違いなく開いています。夏のバカンスで本格的に人が増え始める前で、公共交通機関の本数もそこそこあるのでとても動きやすい時期です。 - 9月下旬~10月初旬
夏の暖かさ(暑さ?)を残しつつ、人が少なくなってくる頃です。十分暖かいのにビーチが空いています。 - 12月中旬~1月6日まで(クリスマス時期)
クリスマス時期は、夏ほど人は多くないですし、観光スポットやお店はほとんど開いているのでとても楽しめます。
おすすめしない時期
人が多すぎるのも大変ですが、逆に極端に人が少ない時期も困りものです。とうことで、筆者のおすすめしない時期は下記の2つ。
- 1月下旬~2月
観光地のホテルや飲食店はほとんど閉まっているか、短縮営業です。「せっかく来たのに!」ということに成りかねません。 - 7・8月のハイシーズン
ほんっとうに暑い&人が多くて混んでいます(雰囲気はいいんですけどね)。ゆっくり旅する派の方にはあまりおすすめできません。
祝日に注意!
シチリアのみならずイタリアでは、ほぼ全部のお店が閉まってしまう(あるいは午後から閉まってしまう)ような祝日がいくつかあります。スーパーすら閉まることもあるので、場所によっては食料を買いこまないといけないなんてことも起こり得ます。
下記はイタリアの祝日です。十分に注意して旅行計画をたてましょう。
※特に太字の祝日はお店が閉まることが多いです
- 1月1日 元日
- 1月6日 公現祭
- 4月頃 イースター(復活祭)*年によって日付が変わります
- 4月頃 イースター(復活祭)の翌日*年によって日付が変わります
- 4月25日 イタリア解放記念日
- 5月1日 メーデー
- 6月2日 共和国建国記念日
- 8月15日 聖母被昇天祭
- 11月1日 諸聖人の日
- 12月8日 聖母無原罪の御宿りの日
- 12月25日 クリスマス
- 12月26日 聖ステファノの日
加えて、イタリアには街単位での祝日もあり、シチリア州ではパレルモが7月15日を祝日としています(聖ロザリアの日)。ご注意ください。
まとめ:シチリア旅行のベストシーズンはいつ?
以上、シチリア旅行のベストシーズンに関して、季節ごとのメリット・デメリットをと筆者のおすすめをご紹介しました。
- ベストシーズンは旅の目的や好みによって異なる
- 季節ごとのメリット・デメリットを考えてみる
皆さまにとってのベストシーズンはいつでしたか?
お休みがいつとれるかにもよりますが、ある程度融通が利く場合、目的やどんなスタイルの旅が好みかで決めてみてはいかがでしょうか?